ー2024年11月
合格発表の日の落ち込みはバイカル湖くらい深かった。
合否の発表時間に、学校のHPにアップされたリンクをクリックする。
「神様どうか合格を!」
普段は現実主義なのに、都合のよいときだけ神様に祈って確認すると、そこにあったのは
補欠合格
夫婦で思考が停止した。
補欠でも合格しているならいいことか?
「不合格ではないのだからいいんだ!」
と自分の気持ちをなんとか切り替えようとするが、なかなかポジティブなメンタルでいることができない。
いつまで待たされるのか?モヤモヤしメンタルジェットコースターを6週間ライドして12月になり繰り上げ合格をいただいた。
合格の反対側から見ていた景色はガラッと変わった。
入学のチケット窓口は残酷な城壁に阻まれており、自力ではその壁は超えることができない。
唯一のドアには厳重な鍵がかかっている。
そのドアを叩いても返事はない。
6週間じっとドアの前に座り、開くのを待っている。
開くのか開かないのか?
我々と同じように、ドアが開くのを待っている人々がいる。
自分たちのことだけを考えるので精一杯だが、我々の後ろには、300人以上の不合格者がいるのだ。
ある日、突然ドアが開いて、光が差し込んできた。その光に包まれるように、中に入る。
絶望から救いの手。そんな6週間だった。
お受験はご縁である。
しかし、ご縁をいただくためには越えなければならない点数がある。
なんとか評価点を越えて、崖っぷちギリギリで踏みとどまったのが補欠だ。
我が家にはもともと無謀な挑戦ではあった。
しかし、ギリギリまで足掻いた。一点でも多く取れるように、ひとつでも綺麗な点つなぎが書けるように直前まで諦めなかった。
その結果、最後にギリギリで糸が降りてきた。
それをしっかりと掴み、見ていた景色の反対側にたどり着いた。
我が家よりももっと本気で、圧倒的な覚悟で入学を目指していた家庭がいるだろう。
その家庭よりも娘が優れていたわけではない。合否の基準はブラックボックス。たまたま引っかかったかもしれないし、もっと優秀な子が考査の日に本来の力を発揮できなかったのかもしれない。
いろんな状況、体調、グループ分けなどの要素が重なってこの結果になったのだ。できたこと・できなかったことの振り返りや分析は想像でしかない。
今回いただいたこの特別な機会のことをいつまでも忘れず、4月から全力で取り組んでいこう。