9月の中旬なのに、今日もまだ気温35℃。最寄り駅から学校までの距離を10分歩きジリジリ太陽に焼かれる。
最近日傘を使うようになった。もう、他人からの評価は気にしなくなった。
日傘はメンズ(というかおじさん)でも使っていいのだ。ということにした。
しかし、今日は日傘を持ってくるのを忘れてしまった。
学校までの道のりに太陽光線を遮るものはなにもなく、10分間灼熱光線を浴びる。
TMレボリューションはこんな気持ちだったのだろうか。
学校に到着する頃には汗で不快レベルは最大値を振り切れていた。
それでも涼しい顔を取り繕い、学校の門をくぐる。
受付で、ミライコンパスからプリントした受付表を渡す。
バーコードをスキャンする学校もある。
「学校に訪問した」という履歴を残す作業になっているなと思うことがある。面接の時に、我が校の印象はどうですか?
どんな点が気になりましたか?
という質問をされても答えられるようにしておかなければならない。
いつもなら校門を通過する前から、360度どの角度から見られても問題ないほど、ピリっとしている。
しかし説明会に行きすぎて慣れてしまったのか、気の緩みがでている。
受付後に、暑さのあまりジャケットを脱いでしまった。
以前はどんなに暑くても修行なのだと考え、ジャケットは脱がなかった。
昭和の部活のように、練習途中で水を飲んではいけないのと似ている。
説明会の参加者が300人もいると学校側は、自分が誰かを認識することはできないことを知っている。
今まではそれでも、気合いを入れて、「訪問させていただいている」
「自分のようななんの取り柄もない男を、校舎に入れていただき大変感謝しておします」
という気持ちでいたのだ。
椅子に座っても、背にもたれかからない。
60分間姿勢の良さをキープだ。
しかし、今日は気を抜いてしまった。
ジャケットは脱ぐし、背もたれは使う。むしろ姿勢が悪いくらいだ。
校内用のスリッパの袋も、レジ袋である。袋をシャカシャカさせたね!と妻に知られたら大目玉だ。
学校名は伏せるが、ここは難関女子校である。
説明会でメモを取る人も過去最多。
80パーセントを超えるだろう。
参加者の意気込みが違う。
そんな中、斜め前方をみると気を抜いているデニムパパと襟立パパがいた。
デニムパパはTシャツである。
ポロシャツの襟を立てているパパは貧乏ゆすりをし、ハンド扇風機で風をあびていた。
ここにいたのかTMレボリューション。
俺流でいくぜマイウェイ!
と確固たる俺を持っているのか、揺るぎない気持ちが刈り上げの高さに表れているようだった。
ぐるっと会場を見渡しても、参加者のパパは全員紺色スーツだ。
なんとしても我が子をここへ入学させたい!
という親の強い想いが会場から溢れている。
すでに選別はスタートしているのだ。
見えない何かが、ここにいる参加者の本気度をスカウターで計測している。
デニムパパ5点。
ノージャケットパパ30点
そんなことはないだろうが、お受験のメンタルとはそうゆうものである。
考査本番までの1年以上、お受験に向き合った者たちの、最終コーナーが今だ。
いくら自分の身元が学校側に知られることはないとしても、受験する。いや、受験させていただく身としては、説明会の段階でも最大の敬意と緊張感をもっていなければならないと、再確認したのであった。
今週の取り組み
しりとり対策で忘れているものの名前を再確認
きゅうすとやかんを逆に覚えている
門松
たわし
うなぎ
カスタネット
なども曖昧だった。学校別の過去問にでてきた、2文字目しりとりなどの問題で、分からなかったものは全て印刷して、壁に貼って一日3回くらい娘に質問している。
5回くらい質問すると、記憶に定着したようだ。
知らない名前のものがでてきたら、ひとつづつ確認していくしかない。
残り1ヶ月でどれだけインプットできるか。
ギリギリまで入れただけ入るのは長女のときに体験しているので、焦らずに心の中で大慌てでも、コツコツやるしかない。
お受験で学んだのは親は平生を磨くこと。
農大稲花小学校
農大稲花の願書を見つめている。
書くところが多い。
名前に農大がついているので初めて見た時どうなのか?と思ったが、校舎を見学し、学校説明会に参加して、校長先生の話を聞いて、とてもいい学校だと知った。
建学の理念もそうだか、校長が語る明快な方針に納得している。
給食で学校を選ぶわけではないが、やはり給食があるのはよい。
めちゃくちゃ倍率が高いので、みなさん同じようにこの学校の良さを知っているのでしょう。
願書がワード形式で4ページもある。
戦略的に内容を組み立てないと、学校側に家庭の考えどころか、熱量や考察の浅さが見抜かれてしまうだろう。